伝統文化と生物多様性-1- 2017.6.24

(この記事は2017年に行われたイベントの記事です)

6月24日、法然院森のセンターにて

「日本自然保護協会様」主催

「フィールドソサイティー様」共催で

『外来種いけばな』を行ってきました。

会場となった「法然院森のセンター」です。

こちらはフィールドソサイティー様の拠点で、自然・環境関連の図書や絵本、展示物など楽しさあふれる施設です。是非行ってみてください。

最初にすこしPowerPointを使っていけばなについて説明させていただいた後、早速フィールドへ。

今回は法然院様の周辺で採集しました。

当初一週間前に下見に来たときには哲学の道周辺が良さそうだったのですが、もしやと危惧したとおり見事に刈り取られてしまっていました。

『外来種いけばな』とは刈り取られる運命の草花を扱い、そして一瞬の輝きとして生かしているのだと再認識しました。

この法然院周辺は京都の街中から車でほんの10分~15分位の位置にありますが、自然豊で様々な生き物が生息しております。

こちらの写真

綺麗に下草が刈られていますが、じつは全て鹿に食べられた跡です。

右下の方に若干残っていますが、なぜ残っているかといいますと"ずばり鹿が食べにくいから"だそうです。

鹿による食害は問題になってますね。

若芽を全て食べてしまうので森が育たなくなってしまいます。また鹿によって木が食べられ地滑りが起きたという話もあります。これもまた難しい問題です。

採取の後、森のセンターにもどってからはいよいよ制作です。

皆さん黙々と生けられてますね。

どくだみ等は在来種ですが生ける際は一緒に生けてもらって構いません。

そして完成

完成した作品を並べました。

写真にするとすこし良さが伝わりづらいですが、それぞれに草花の表情をうまく捉えられていて、植物と作者の個性が生かされた素敵な作品です。

今回は事前採取の際にすこし難しいかと思いましたが、終わってみれば大成功でした。

「それぞれに」ですね。

今回も募集開始後すぐに定員に達してしまい、前日までキャンセル待ちの方がいらっしゃる程の状況でした。

それだけ興味を持ってくださっているということが嬉しいですね。

翌日の京都新聞さんに載せて頂きました。

ありがとうございました。