髙林 佑丞 (たかばやし ゆうすけ)

静岡県浜松市出身。
華道を生業とする父・祖父の影響を受け、2010年より本格的に華道の道へ入る。2023年より華道家元池坊中央研修学院研究員。

2017年、京都大学フィールド科学教育研究センター社会連携シンポジウムに登壇し、講演・いけばな実演を行う。

2025年大阪・関西万博では2度にわたり作品を展示。京都府「文化が活きる京都推進審議会」委員として文化振興にも携わる。

現在、同志社大学、京都光華大学、京都美術工芸大学、京都光華中学校などで華道の授業・指導を担当。

また、アメリカや台湾など海外でも華道の指導・普及活動を行い、国内外を通じて次世代への伝統文化の継承と普及に取り組んでいる。


はじめまして

髙林佑丞(たかばやし ゆうすけ)と申します。

日本の伝統文化である「いけばな」。
皆さんの中には、少し敷居が高いイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

和室に正座し、静かに花と向き合う――。

確かに、一昔前のいけばなは「花嫁修業」の代名詞でもあり、礼儀作法を身につけるために習っていた方も多くいらっしゃいました。

けれど、いけばなは同時に「生活文化」でもあります。
いつの時代も、その時代の暮らしに寄り添いながら生けられてきました。

だからこそ、「今の時代」には「今のいけばな」があります。
もちろん、長い歴史の中で受け継がれてきた古典的ないけばなも大切にしています。

現在では、椅子と机でお稽古することも一般的になり、リビングや玄関などの洋風の空間に合わせ、色鮮やかな洋花を用いることも多くなりました。

バラを一輪、そっと挿す――。
それも立派ないけばなです。

このように、いけばなは実はとても身近な文化なのです。

一方で、長い歴史をもついけばなには、日本人が古くから育んできた自然観や精神性が色濃く息づいています。

仏教伝来とともに伝わった仏前供花の文化が、やがて日本独自のいけばなへと発展していきますが、それ以前から日本人は山や木、草花など、自然の中に神々の存在を感じ、自然とともに生きてきました。

日本最古の歴史書『古事記』や、日本最古の歌集『万葉集』にも、数多くの植物が登場します。

たとえば、天照大御神が天岩戸にこもられた際、神々が榊などを用いたという神話があります。今でも常緑樹は神聖なものとされ、正月の門松や神棚の榊など、形を変えながら私たちの暮らしの中に受け継がれています。

また『万葉集』には、自らの思いを植物に託した歌が数多く収められています。
大切な人を花や草木に重ね、その思いを表現する――。
その心は、いけばなにも通じるものがあります。

いけばなもまた、「思いを植物に託して表現する文化」です。

家族を癒したくて、そっと花を飾る。
お客さまを華やかに迎えたくて、季節の花を添える。
大切な人へのお祝いの気持ちを、花に託す。

命ある植物を生けることで、人を癒し、そして自分自身も癒されていく。

日常の喧騒から少し離れて、花と向き合う時間を過ごしてみませんか。

「少しやってみたい」
「どんなものなのか、一度体験してみたい」

そう思っていただけた方は、ぜひ一度、体験レッスンへお越しください。

皆さまとお会いできることを、心より楽しみにしております。

髙林佑丞